日々たくさんのエアコンを分解洗浄する中で、時に「これは!?」というエアコンに出会います。
きれいにしたはずのエアコンクリーニングで、残念なことにエアコンそのものが劣化した可能性のあるケース。
下記画像1枚目の天カセエアコンは、まだ設置から3年、これまでに一度大手清掃会社のエアコンクリーニングを受けられたとのこと。
非常に衛生的な環境下で、設置年数も浅いにもかかわらず、内部が通常想定できるレベルを超えて錆びていました。
エアコンクリーニングには強いアルカリ性の洗剤を使用します。(弊社では汚れの程度で使用する洗剤を選定します)
そのため、きちんと中和処理をしてやらないとアルミを腐食してしまいます。
これまでにも同様のケースはあり、ひどい場合にはアルミフィンが崩れかけていたため洗浄を中止、お客様にご報告してエアコン本体を入れ替えた事例もありました。
今回の画像のエアコンも、サビの他、パーツの破損および、ネジ山の潰れで、分解そのものが困難な状態となっていたため、エアコンクリーニングの影響を疑わざるを得ない状況でした。
他社様の仕事を批判する意図はありませんが、こうしたお客様には見えないところで発生している「メンテナンスをしたがための劣化」は、エアコンのみならず、建物全体で見受けられます。
もちろん、故意ではなく、素材そのものの経年劣化など致し方のないケースもたくさんあります。
0からこの業界に入って丸 8年、プロ清掃士の仕事を凝視してきた身として思う事は、大手だから安心、個人だから不安ということでもなく、
価格が高いから良いサービス、安いから悪いということでもありません。
ただ、やはり価格だけで比較するのは危険です。
清掃業は技術職です。
一つとして同じ現場はなく、あらゆる汚れ、素材、条件に直面するので、
当然、知識と経験が必要で、価格と質の両面で選ぶものだと私は思います。
でも、作業前に見えるのは価格のみ。
一体、何を判断基準にすればいいか迷われるのは当然です。
近頃はネットで予約が完了するサービスも多いので一概には言えませんが、やはり事前の現地調査や打合せが丁寧な会社は作業も丁寧です。
現調には時間も手間も取られます。
どんなに丁寧にご対応してもそのままご返信すらないケースも多々あり、
人数の限られる我々のような小さな会社では死活問題にもなり得ます。
それでも私たちは現調を疎かにはしません。
「きちんと見積もり、しっかり作業する。」
そんな、至極当前のことを遂行するために必要な工程だからです。
(一部、ご家庭の壁掛けエアコンなど現調が不要な場合は、画像でのお見積りが可能です)
業務の効率化が進むスマートな時代に、どこまでも非効率な我々ですが、
価格やスピードを重視した結果起こり得るこうしたトラブルは、清掃業界とて例外なく、むしろ多分にありますので、お客様にもご留意いただき、業者選びのご参考にしていただければと思います。
本来、エアコンクリーニングは適切に行えば、機能面、健康面、経済面、更に美観の面でも、こわいどころか非常に有益なメンテナンスです。
詳しくは、どうぞお気軽にご相談ください。